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アレルギー

アレルギーとは

アレルギー画像

本来「免疫」とは細菌やウイルス、寄生虫などの外敵から体を守るための仕組みとして存在します。この免疫反応が何らかの理由で過剰となり、くしゃみやせき、発疹、さらには呼吸困難など、有害な症状を引き起こしてしまうのがアレルギーです。通常は害がないとされる花粉や食物、金属やホコリなどに対しても、外敵として過剰に排除しようとする免疫システムが働くとアレルギー反応となります。

I型の即時型アレルギーでは原因物質(アレルゲン)が体内に入ると、免疫機能が作動し、「IgE抗体」という物質が作られます。その後、再度アレルゲンが体内に入ると、IgE抗体がくっついて、マスト細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、アレルギー症状が引き起こされます。アレルギー性の蕁麻疹がこれにあたります。
IV型の遅延型アレルギーでは、皮膚から入ったアレルゲンに対して主にTリンパ球が反応して起こります。接触皮膚炎がこれにあたります。

アレルギーには様々な原種類があり、検査の方法も治療の方法も異なります。ひとりひとりの症状から原因を類推し、適切な検査を選択することが必要になります。アレルギーに関しお悩みの方はご相談ください。

アレルギーの診療例

  • 花粉症
  • アレルギー性鼻炎
  • 食物アレルギー
  • 金属アレルギー
  • じんましん
  • 気管支喘息
  • アトピー性皮膚炎
  • 薬剤アレルギー など

アトピーとは

アトピーという言葉は、「特定されていない」「奇妙な」という意味のギリシャ語「アトポス」に由来するということのようですが、英語でいうとatypicalに近いイメージでしょうか。この不思議な言葉は現在どのような意味で定義されているのでしょうか。それは、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎になりやすい”素質”です。
アトピーは一種の”素質””体質””素因”なのです。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は高名な皮膚科医ザルツバーガーにより命名されました。これは、1920年代以降のことです。診断基準はハニフィン・ライカのものが有名ですが、日本皮膚科学会では詳しいものを用意しています。
いずれにしても、中心になるのは慢性、再発性の経過(なおりにくく、繰り返す)、痒み、典型的な発疹であり、アトピー素因がそれに加わります。
かつては子供の病気とされていましたが、近年では大人の症例も珍しくなく、子供のころから症状が断続的に続いている、一度治ったと思われたが再発した、さらに大人になってから発症したというケースもあります。

アトピー性皮膚炎は、素質(アトピー素因や乾燥肌)と環境要因から発症します。素質はかわらないものとすると、発症しないためには“環境を整えること”が重要になります。
“環境”にはアレルゲンを減らすというアレルギー対策以外に、乾燥を防ぐなど気候的な環境やストレスや不規則な生活など心理社会的要因も含まれます。ひとりひとり悪化要因は異なりますから、きめ細かい対策が必要になります。

治療法としてはスキンケアによる基本的な予防と外用薬による炎症のコントロール、内服薬による補助的なかゆみ対策が基本になります。そのほかに光線療法や免疫抑制剤の内服療法があり、最近では生物学的製剤の注射やJAK阻害薬などが次々と開発されて選択肢が増えています。お悩みの方はご相談ください。

花粉症

花粉がアレルゲンとなって引き起こされる季節性アレルギー疾患の総称が花粉症です。くしゃみや鼻水が止まらない、鼻が詰まるといったアレルギー性鼻炎や、目がかゆくなったり充血したりするアレルギー性結膜炎の症状が代表的なものですが、皮膚に湿疹やかゆみが出る花粉皮膚炎という疾患もあります。

花粉皮膚炎は、花粉にさらされやすい顔に出やすく、特に皮膚が薄い目の周りがかゆくなったりむくんだりします。また鼻や口の周りが赤くなったりガサガサしたりということもあります。アトピー性皮膚炎になったことがあったり、アレルギー体質の人は症状が出やすいといわれていますので、注意が必要です。掻いてしまうことで皮膚のバリア機能が低下し、悪化してしまうのは花粉皮膚炎も同様です。

どの花粉がアレルゲンとなるかは人それぞれで違いますので、花粉症の疑いがある場合は、アレルギーテストで調べておくと良いでしょう。たとえばスギやヒノキは2月下旬~4月中旬、シラカンバやイネ科は4月下旬~6月中旬、ブタクサは8月下旬~9月下旬というように、花粉によって飛散する季節が異なりますので、自分が反応する花粉の季節に用心するようにしましょう。治療法としてはステロイド外用剤が有効です。予防として抗ヒスタミン内服薬を使用する場合もあります。

アレルギー性鼻炎

アレルギー症状が鼻の粘膜にでるもので、花粉の季節に限らす通年で症状が現れるものをアレルギー性鼻炎といいます。ホコリやカビ、ダニのふんや死がいなどのハウスダスト、ペットの毛やフケなどがアレルゲンとなります。これらのアレルゲンが、鼻の粘膜に付着することによって発症します。

くしゃみが止まらず、さらさらとした鼻水が出て、鼻が詰まったり痒くなったりします。さらに、眠気や倦怠感などの全身症状をみせることもあります。これは鼻づまり等によって夜眠れず、睡眠障害に陥っていることに気が付いていないという場合があるからです。

症状がつらい場合は、治療として抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬を使用します。鼻の粘膜の炎症が強い場合は、鼻噴霧用ステロイド剤を使用します。予防としてはダニが繁殖しやすいカーペットや畳をこまめに掃除機で清掃し、掃除をするときや外出時はマスクやゴーグルをして、なるべくアレルゲンとなるものを吸い込んだり近づけないようにすることが重要です。

食物アレルギー

特定の食べ物を接種することによって引き起こされるアレルギー反応です。消化管や免疫機能がまだ未成熟な乳児期に多く発症しますが、学童・成人期にも発症します。原因となりやすい食べ物は、乳児期は鶏卵や乳製品、小麦など。また学童・成人期は甲殻類、魚介類、そば、小麦、果物、ピーナッツなどが挙げられます。乳児期の場合、成長するにつれて耐性を獲得し、アレルギーが出なくなることが多いですが(食物の種類によって耐性の獲得しにくいものもあります)、成長してから発症した場合はその可能性が低くなっています。

食物アレルギーの症状としては、まず皮膚症状が多く現れます。じんましんやかゆみなどが現れます。次に多いのが呼吸器症状です。咳やヒューヒューという喘鳴、呼吸困難等を発症します。さらに粘膜症状では、瞼や唇などの粘膜に腫れが現れます。さらに内側の気道が腫れると窒息という恐れもあります。また腹痛、嘔吐、下痢などの消化器症状を呈する場合もあります。

食物アレルギーにはいくつかタイプがあります。ひとつは即時型のもの。摂取後1~2時間以内に皮膚症状や呼吸器症状、消化器症状が出るものです。さらに乳児期にアトピー性皮膚炎に伴って発症するもの(年齢とともに治っていくことが多いようです)、新生児から乳児期に消化器症状を発症する新生児・乳幼児消化管アレルギーと呼ばれるもの、原因食物が口などの粘膜に触れて発症する口腔アレルギー症候群(花粉症や果物類との関係が認められます)、原因食物を食べて一定の運動をした時にだけ症状が出る食物依存性運動誘発アナフィラキシー(小麦、甲殻類等に見られます)等があります。

治療としてはまず、原因となる食物を特定することが大切です。アレルゲンとなる食物は非常に多岐にわたっていますので、血液検査や皮膚テストなどのアレルギー検査、さらには丁寧に問診させていただき、診断いたします。原因食物がわかったら、最低限の範囲で、その食物を口にしないようにしていきます。特にお子様の場合は、栄養不足で成長に影響をきたさないよう、注意を払います。

食物アレルギーで最も注意しなければならないのが、アナフィラキシーショックです。全身にショック症状を起こした場合や、血圧低下を伴ったアナフィラキシーの場合は呼吸困難をきたし、意識を失うなど命にかかわります。迅速にアドレナリン筋肉注射や、ステロイドの静脈注射が必要になります。発症の危険性がある患者様にはアドレナリン自己注射を処方することもあります。

金属アレルギー

金属アレルギーは接触皮膚炎のひとつで、特定の金属に接した部分に赤いブツブツや皮膚の盛り上がり、水疱ができ、強いかゆみや痛みを伴う場合があります。通常アレルギーはたんぱく質をアレルゲンとして発症します。たとえばスギ花粉のたんぱく質やダニの死骸に含まれるたんぱく質です。

金属アレルギーの場合は、金属から溶け出した金属イオンが皮膚を通じ、人体が持つケラチン等のたんぱく質と結合し、アレルゲンとなるたんぱく質に変わることで発症します。金属アレルギーが夏に多く発症するのは、汗により金属イオンが溶け出しやすくなるからです。

アレルギー症状を引き起こしやすい金属としては、ニッケル、クロム、バナジウム、コバルトなどがあげられます。金属はピアスやネックレス、指輪、腕時計、眼鏡などのアクセサリーや、ジッパーやホック、ワイヤーなどの衣料関連、調理器具、さらには歯科治療用の詰物や一部の食品にも含まれています。

これらの原因となるものを極力遠ざけることが、症状の改善につながります。イオン化しにくい金属(金・銀・プラチナ・チタンなど)のものに変えるのも良いでしょう。また特に汗をかきやすい夏場は、アクセサリーの着用を避けるようにします。歯科治療で使用した金属が原因の場合は、別の材質のものに変える必要があります。皮膚に症状が出ている場合はステロイドの外用剤を用います。症状が収まらない場合は他の原因も考えられますので、ご受診ください。

尚、当クリニックでは、金属の成分あるいはアクセサリーなどそのものをご持参いただいてパッチテストを行うことは可能ですが、金属系列のパッチテストには対応しておりません。

院長
石地 尚興
診療内容
皮膚科・小児皮膚科・アレルギー科
最寄駅
  • 東急東横線 / 新丸子駅 徒歩3分
    JR・東急東横線 / 武蔵小杉駅 徒歩6分
診療時間 日祝
10:00~13:00
15:00~18:30

◎:土曜午前の診療は9:00~13:00となります。
休診日:水曜、土曜午後、日曜、祝日

【お支払いについて】
当クリニックでは自動精算機を設置し、キャッシュレス決済にも対応しています。
利用できるのはクレジットカード(VISA, MasterCard)、交通系(Suica、PASMOなど)、PayPayです。

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